教育基本法改正に思う。

今回、成立した法律はネットでも新聞でも読めると思う。
読んでみた感想は、「なんか薄ら寒い。」といったものだ。

知人に聴覚障害者の子供(と言っても今や立派な青年)がいる。彼はマンションに父と二人だけで住んでいる。彼は一人では生きていけない。身体は丈夫なのだが、5歳の子供と同じである。現在は作業所で仲間と元気に働いている。
彼が7歳の時から友人であった。事情でろう学校に入学したのは10歳であった。その後、高校まで間、彼をなんとか社会で生きていく人間に育てようとする、父やろう学校の先生方の血のにじむような努力は心打たれるものであった。

母が通ってる高校は単位制定時高校である。であるからいろんな生徒がいる。親の無い子。学力が十分で無い子。とても内気で普通の高校になじめなかった子。働きながら病気の親を支えている子。離れ小島に住んでいるので、授業時間に間に合わない子。20代でやっと経済的に学校に通える様になった子。病気で普通の高校から疎外された子。
様々である。授業をさぼる子もいれば、まじめで無い子もいる。学力が高いのに、社会や学校になじめない子もいる。極貧の中、病気の家族をかかえ、僅かな収入があると言う理由で生活保護社会保障を打ち切られながらも自力でなんとか稼いで勉学にいそしむ子もいる。(このエピソードをサヨクの捏造や妄想だという香具師は俺の所に来い。ぶん殴ってやる。)
サヨクがまた妄想たれてんじゃね〜。」と言う声も聞こえてきそうだが…
どんな子でも、学校に行きたいと思う限り、私の知る教育者は門を広く開けていた。彼らがどんな資質であろうと、事情があろうと、意思や態度に問題があっても、広く胸襟を広げて慈母の様に基礎からの教育がこの高校でなされている。

今回の改正案を見と、彼らが今までの様に学校で学べ無い様になるのでは、と思ってしまうのである。
愛国心云々と言う前に、文書の背後に何か全体を目標に向かって突き進む「生産性向上」の為の条文の様に読めてしまうのだ。

その高校に私お気に入りの図書館もあるが、そこにある、一部の人が見たら「左翼偏向」とも言われる様な、平和を真摯に考える図書の類。被爆の実態を伝える貴重な図書達ももしかしたら無くなってしまうのでは無かろうか。彼らは「美しい国」などでは無い。と主張しているのだから。

あぁ、サヨクの妄想ですとも、妄言ですとも、そうですよ…